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四国旅マガジンGAJAに野瀬が紹介されました。(四国旅マガジンGAJA)

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- 四国旅マガジンGAJAより -

指南役 四国八十八ヶ所霊場会公認先達 野瀬照山さん。

歩き遍路がきっかけで四国へ。
お遍路さんを案内するこの日常が私にとっての修行です。

19歳の時、大学の先輩が突然「歩き遍路に行く」と四国に旅立ちました。冗談かと思っていたら本当に歩き通したんです。それがすごく印象に残って、いつか自分もやってみようと。ようやく実現したのは24歳の春。たまたま1ヵ月の休みがとれて、今だ!と四国に来ました。初めて遍路旅では、不思議なことがありました。山中で道に迷った時、一人のおじいちゃんが現れて「こっちじゃないよ」と教えてくれたんです。でも私はちょっとひねくれて「いや、いいんです」と進んだらすぐに行き止まり。慌てて引き返して、おじいちゃんを探したけれど、姿が見つからない。山仕事とかの格好じゃなく、本当に普通の格好をした方でした。後になって、もしかしたらお大師さんだったのかも、と思いました。

途中、父の里である中島(愛媛県松山市)に立ち寄った時には、島に住むおばあちゃんが「ここはへんろ道じゃないよ」と声をかけてくれました。事情を話すと、「自分は足が痛くて遍路ができないから、私の分もまわって」と。その後のへんろ道は、その方の想いも背負ったつもりでした。また「何もせん」と言いながら夕飯を振る舞ってくださり、翌朝はおにぎりを持たせてくれました。

野宿も経験し、疲労困憊しましたが、四国の方々の優しい気持ちに励まされて結願。その経験が忘れられず、自分も何らかの形で恩返ししたいと四国に移り住み、得度を受けました。今は先達として歩き遍路のガイドをしています。単なる道案内ではなく、遍路しての心構えやあり方を伝えることが大切な役目です。遍路は修行と言いますが、ご案内する方の中にはユニークな旅行の一つと思っている場合もあります。先達として、本来の目的に導いて差し上げることが、私にとっての終りのない修行だと思っていきます。

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