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讃岐のいざない人(四国流)

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- 四国流 讃岐のいざない人より -

遍路は特殊なせ界ではない
四国遍路は、歩きで4回、車で6回結願しています。
私も現在のガイド業をしながらでは、なかなか結願することは難しく、たとえばある札所からある札所に至る道のりは30回近くも歩いているのに、別の場所では数回しか歩いていないという感じになってしまいます。
というのも、歩き遍路には時間やお金がかかります。
従って、一般の方で続けざまに来られるケースは稀です。
多いのは2泊3日くらいで歩かれて、数ヶ月後、あるいは数年後に続きを…という方。
それぞれが、それぞれのペースで、無理なくという四国遍路らしいスタイルが多いですね。
私は関西の出身です。
なので四国の方のように「子どもの頃からお遍路さんの姿を見ていた」ということがなく、最初に四国遍路を意識したのは19歳の時でした。
大学の先輩が、突然「歩き遍路に行く」と宣言したのです。
まさか、と思っていたら、本当に歩き通しました。驚きです。
というのもそれまで、遍路というのは我々のような一般人には無縁の特殊な世界だ、と思っていたから。
ところが普段、一緒に遊んでいる先輩が遍路をしたでしょ?
少しだけ四国遍路を身近に感じ始めました。
いつかは自分も…そんな気持ちをほのかに抱きました。
それが実現したのは、24歳の春です。
たまたま1ヶ月のまとまった休みがとれたので、今しかない!と四国に来ました。
その初めての遍路旅では、不思議な経験をしました。
山中で道に迷った時のことです。一人のおじいちゃんが現れて「こっちじゃないよ」と教えてくれたんです。
でも私は、間違いを認めたくないという気持ちがあったんでしょうか。ちょっとひねくれて「いや、いいんです」とそのまま進みました。
ところがすぐに行き止まりです。
慌てて引き返して、おじいちゃんを探したけれど、姿が見つからない。山仕事の格好じゃなく、本当に普通の格好をした方でした。
それが忽然と姿を消してしまったんです。後になって、もしかしたらお大師さんだったのかも、と思いました。...

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