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- 「かがわ経済レポート」で、弊社代表・楠木泰二朗が掲載されました。
「かがわ経済レポート」で、弊社代表・楠木泰二朗が掲載されました。(かがわ経済レポート)
- 2013年11月25日 「かがわ経済レポート」より -
「Smile&Hospitality」の精神でお客様の期待を超える感動サービスに
10月1日付で代表取締役に就任。そのタイミングで立ち上げた「地域活性事業部」は企画に力を注ぎ、地域の活性化とともにリピーターの獲得を狙っていく。乗客の立場に立って考え、社員のアイディアから生まれた「夜行日帰りツアー」も人気企画として定着。決して留まることを知らない。人と人との「絆」を大切にし、乗客にいつも「驚きと感動」を与え続ける琴平バス(株)楠木泰二朗新社長にこれからの意気込みを聞いた。
琴平バスについて
琴平バスは祖父がつくった会社になります。1956年の設立で、もともとはタクシー会社としてスタートし、1961年にバス事業へ参入しました。当時の運輸事業者にとって、バス会社を経営する事は憧れであったと聞いています。また祖父の時代は、高級仕様バスや2階建てバスなど、珍しい車両をラインナップするバス会社として業界でも注目されていました。
代表取締役としての意識の違い
先頃の10月に前社長から事業を引き継ぎ代表取締役に就任致しました。
これまでグループ会社の新日本ツーリスト(株)としての経験も含め、数年先を見据えて準備してきたという側面もありますので、何かが急に変わるという事はありませんが、これからチャレンジしていきたいことを整理していくタイミングになったと思います。
チャレンジしていきたいことは
バス事業、旅行事業の両分野ともに挑戦していきたいことは数多くあります。現在、力を入れていることは、「コトバスツアー」です。この事業を着実に育てて、コトバスブランドのシンボルにしていきたいと考えています。
コトバスツアーは、添乗員付の日帰りバスツアーです。県内では後発ということもあって、既存事業者が提供する「価格の安さ」という価値だけではなく、別の価値を提案してシェアを広げていこうと考えています。
その一つとしては、「企画内容」です。日帰りのバス旅行ということだけでは珍しくはないかもしれません。専門特化し、より深掘りした内容のツアーを企画しています。
例えば食事場所ですが、団体向けのドライブインは使わず、個人の方が評判で行くような人気のお店をリサーチしてきて発掘し、極力利用しています。
もう一つ、最大の差別化ポイントは、プランナーと呼んでいるツアーを企画する社員が添乗員としてお客様と一緒に同行する点です。通常、旅行会社が企画するバスツアーの添乗員は天井派遣会社の方であることが多いのですが、弊社ではプランナーが添乗します。プランナーが同行するメリットは、「何を見てもらいたいのか」「何を感じてもらいたいのか」という企画に込めた想いを直接お届けすることで、より有意義な一日を過ごして頂きたいと考えているからです。
また、プランナーにとっても白分自身がつくった企画に来ていただけるので喜びとモチペーションにもつながっていきます。
サプライズ″でおもてなし
プランナーが当日のサービスや準備をしていくなかで、「サプライズ」を仕掛けたりもしています。例えば、生年月日をお預かりしているので、それを確認してお客様がお誕生日に
近い、あるいは誕生日の当日であれば「お誕生日イペン上をバスの車内で行ったりしています。車内で突然、誕生日の歌が流れ出してプランナーが歌を歌ったり。ささやかではあるのですがプレゼントもご用意させていただいております。
その反響もあってなのかお客様から「アットフォームな雰囲気が良い」という評価をいただいたりもしていますね。たまたま居合わせたお客様も気持ちが温かくなってもらえれば本当にうれしいですし、やりがいがあります。
ほかにも、「おかえりなさいませ」という横断幕とともに、帰省されたお客様をお迎えしたり。なにか「驚きを与える」という企画以外のところにも力を入れてリピートにつなげていきたいですね。
日帰りツアーを求める需要はどうか
日帰りツアーをお考えになられるお客様は増加傾向にあります。やはり、宿泊するとなると出かけにくいという側面もあるので、日帰りの方が気軽に楽しんでいただけるのではないでしょうか。
日帰り圏内で人気エリアは
もちろん京都・大阪・山陰・四国内へのツアーは需要も多いですが、旬なところでいえば、三重県の伊勢神宮ですね。北九州・山口エリアなども日帰り圏内です。
人気企画「夜行行日帰りツアー」
競合との差別化として「夜行日帰りツアーを企画しています。夜に出発して翌日の朝に到着、その日の夜までに帰ってくるので、1日の観光をゆっくりと楽しんでいただくことができるという企画です。日帰りで楽しめるエリアが広がるというのもポイントです。
例えば、「伊勢神宮朔日参り~赤福・朔日餅とすし久朔日粥~」というツアーを毎月企画しています。早朝に到着し、毎月画しています。早朝に到着し、毎月1日しか体験する事が出来ない朔日餅と朔日粥、清々しい朝を迎えながら参拝をしていただく旅です。
朔日餅に関していえば、毎月何百人もの方が求めて列をつくっているので、その景色をも楽しんでもらおうというコンセプトです。
ちなみにこの「夜行日帰りツアー」は社員のアイディアから生まれて実現させてきました。
経営理念は
「人のため」です。創業当時からの経営理念で今も変わりはございません。「人」とは、お客様であることはもちろんのこと、パートナー (取引先)、そして共に働く仲間のことを指しております。事業に関わる人すべてを幸せにする、絆を大切にする企業を目指しています。
また、すべての事業に通じる共通のサービスコンセプトとして 「Smile&Hospitality」を掲げています。
貴社の大きな強みと、その特徴は
バス会社は人を輸送するという事業に加えて「安全かつ快適に」を考慮しながら取り組んでいかなければいけません。ただし、同業者様も努力されておりますので、それだけでは弊社をご指名していただくことは厳しいかもしれません。
そこで一つは、「企画力」です。自分達で企画をつくって、自分達でバスを稼働させていくこと。もう一方では、ホスピタリティの側面を武器にしていくことですね。
つまり、これから取り組んでいくべきことはハード面だけではなく、ソフト面を強化していくことに重きを置いていくことですね。
新事業部「地域活性化事業部」が誕生
私が代表取締役に交代したタイミングで新事業部「地城活性化事業部」を琴平バス内に立ち上げました。自分達が持っているバス・タクシーというハードと、企画力や観光の知識を活かして地域の活性化の応援をする事業に取り組んで参ります。我々ができることを通じて、この地元にお客様をお迎えし、十分に楽しんでいただく。地域のリピーターを獲得していけるような、そんな事業をこれからやっていきたいですね。
例えば、県外から高速バスに乗って香川県にお越しになり、しっかりと楽しんでいただくことができれば必ずファンになってもらえると信じております。
結果として再度、また香川県に来ていただくという流れになっていくことが一番の理想です。地元の良さをもっとご紹介して知っていただき、地域のリピーターを一人でも多く増やしていきたいですね。それが地域への貢献につながり、我々のビジネスにもつながりますのでwin-winの関係になれると思っています。
業界の動きはどうか
バスの事業に関しては、長いスパンで見ると社員旅行のような団体型のマーケットは縮小し、個人型に移行しているといえるでしょう。我々規模のバス会社としては、バスー台単位での「BtoB」ビジネスから、バスの1席単位での「BとC」ビジネスに発想を切り替えていく転換期を迎えていると考えています。
こうした考えの下、高速乗合バス事業の「コトバスエクスプレス」や、先ほど紹介したバスツアー事業の「コトバスツアー」やお遍路ツアー「こころの旅人」などにいち早く注力してきました。この点は競合と差別化している部分といえるでしょうか。
急速な人口減についての対応は
地元のお客様に対するサービスの部分で言えば、「リピート」を重視していかなければいけません。香川県は大都市圏に比べると決して大きくはないマーケットです。
「一見さん」ヘビジネスを継続しても大きな成長への期待は難しいです。それよりも一人のお客様に10回・20回と何度も来ていただけるようにサービス面を強化していくことがリピートにつながり、重視していくべき側面ですね。
県外からの着地型旅行においては、極論のゴールは「移住」だと考えています。沖縄県であれば、その魅力に惹かれて移住された方も少なくありません。同じように、この香川県という地域を好きになってもらい、県外から移住される方が一人でも多く増えていくよう弊社もその一助になっていきたいと思います。
今後の展望と課題について
「四国を代表する企業に成長する」というミッションを掲げています。
それを実現する為に「人が事業をつくる」という発想を強く持ち続けています。社員からも自発的にやってみたいことは次々と挙げてもらって、それを実現していきたいですね。
人がイキイキと働ける企業を目指していくために3つの経営方針を掲げています。
一つ目は「Smile&Hospitality」に徹すること。お客様の期待を超える「感動サービス」で価値を高め、弊社を愛してくださるファンをつくっていくことです。
二つ目は「ボトムアップ主義」。社員ひとりひとりが小さなことでもアイデアを挙げてもらい、それを形にしていくというチームワークがある会社にしていくこと。
三つ目は「地城社会への貢献」。「感恩報謝」という言葉があるように、地域と企業の関わりをもっと意識し、企業が担う事業を通じて地城社会へ貢献していくことです。
課題としては、次々と新しいことを常にやっていかなければ生き残れない業界でもあると捉えています。さらにフットワークの良い会社にしていくことですね。これからも地城とともに成長し、より良いサービスをご提供させていただきます。
- 2013年11月25日 「かがわ経済レポート」より -