四国こんぴら歌舞伎大芝居
四国こんぴら歌舞伎大芝居
2026年第39回 四国こんぴら歌舞伎大芝居
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旧金毘羅大芝居は、天保6年(1835)に建築された現存する日本最古の本格的芝居小屋である。
昭和45年(1970)、学術的かつ文化的価値を認められ国の重要文化財の指定を受け、昭和47年から4年間の歳月をかけて現在の場所に移築復原し、江戸時代の姿のそのままに蘇った。
「四国こんぴら歌舞伎大芝居」は、昭和60年(1985)6月の初公演以来、四国路に春を告げる風物詩として毎年開催され、町をあげて取り組む地域振興のイベントとして、全国からの歌舞伎ファンを魅了し続けている。
平成15年(2003)、旧金毘羅大芝居では、耐震構造補強工事(平成の大改修)が行われ、併せて長年、観劇の妨げとなっていた4本の鉄柱も取り除かれた。さらに調査の際、「ブドウ棚」と「かけすじ」の痕跡が発見され、これを復原。旧金毘羅大芝居は細部にわたり、江戸時代の情緒あふれる芝居小屋を再現することができました。
また、舞台と客席が一体化となった劇場空間に、復原された仕掛けを活用する事でより一層、上演される演目の幅も広がりを見せている。
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旧金毘羅大芝居 -
旧金毘羅大芝居
演目解説
こんぴら春の風物詩として毎年人気の「四国こんぴら歌舞伎大芝居」。ここではその演目の解説をいたします。
『傾城反魂香 土佐将監閑居の場』(けいせいはんごんこう とさしょうげんかんきょのば)
山科の里にある絵師の土佐将監の館にやって来たのは、弟子の浮世又平と女房おとく。生来言葉が不自由な又平に代わり、口達者な女房おとくが土佐の名字を授かりたいと将監に申し出ますが、絵の道で功を立てない上には難しいと、その願いは却下されました。弟弟子の土佐修理之助にも先を越されてしまい、絶望した夫婦は死を決意します。又平は、今生の名残にと庭先の手水鉢に自画像を描きますが……。
近松門左衛門の義太夫狂言の名作で、実直な又平と夫をかいがいしく支える女房おとく、この夫婦の絆と命を懸けて起こした奇跡が胸を打ちます。夫婦の深い情愛を描いた心温まる物語をご堪能ください。
『身替座禅』(みがわりざぜん)
大名の山蔭右京は、大の恐妻家でありながら浮気性。愛人の花子が都へやって来たことを知り、なんとか会いたいと願いますが、奥方玉の井が外出を許しません。そこで右京は、邸内の持仏堂に一晩中籠って座禅をすると嘘をつき、家来の太郎冠者に座禅衾を被せて自身の身替りにし、花子のもとへ向かいますが……。
狂言の大曲「花子」をもとにした舞踊劇。花子と一夜の逢瀬を叶え、ほろ酔い加減で帰ってきた右京が、自身と花子を踊り分けながらその様子を物語る場面はみどころの一つです。怒りに打ち震える玉の井と、それに気づかず浮かれた様子の右京の対比が、ユーモアも交えて描かれます。松羽目物に相応しい格調と品格のなかに、可笑しみが溢れる舞台をお楽しみください。
『妹背山婦女庭訓 三笠山御殿の場』(いもせやまおんなていきん みかさやまごてんのば)
権勢を誇る蘇我入鹿の三笠山御殿へ、入鹿の妹の橘姫が戻ってきます。橘姫の振袖に赤い糸をつけて後を追いかけて来た恋人の求女が現れると、二人は御殿の中へ…。そこへ、求女を追って訪ねてきたのは、杉酒屋の娘お三輪。恋い慕う求女の裾につけた苧環の白い糸が切れてしまい途方に暮れるお三輪は、通りかかった豆腐買おむらにその行方を尋ねます。これから橘姫と求女が祝言を挙げると聞いたお三輪は御殿の中へ急いでいきますが、お三輪は橘姫の官女に弄ばれた挙句、聞こえてきたのは二人の結婚を祝う声。嫉妬に狂い、凄まじい形相となったお三輪が中へ押し入ろうとすると、漁師鱶七が立ちはだかり……。
大化の改新を素材とした『妹背山婦女庭訓』。ドラマチックな展開の「三笠山御殿」は、お三輪の切なく情熱的な恋心が胸を打ちます。重厚かつ壮大な歴史ドラマにご期待ください。
『鷺娘』(さぎむすめ)
静かに雪の降る水辺に、白無垢姿の娘が佇んでいます。蛇の目傘を差したこの娘は、人間の男との道ならぬ恋に思い悩む鷺の精で、切ない恋心を次々と見せていきますが、やがて苦しみもがき出し……。
恋に迷う女性の姿を様々に見せていく本作は、幻想的な美しさの中で激しく凄まじく踊る幕切れは必見です。歌舞伎舞踊の名作を是非ご覧ください。
出演者
四国こんぴら歌舞伎大芝居は、当世の人気役者による公演が行われ、全国から集まる歌舞伎ファンを魅了しています。
◆ 中村 雀右衛門(なかむら じゃくえもん) 五代目 京屋
1955年11月20日生まれ。四世中村雀右衛門の次男。61年2月歌舞伎座『一口剣』の村の子明石で初代大谷広松を名のり初舞台。64年9月歌舞伎座『妹背山婦女庭訓』のおひろで七代目中村芝雀を襲名。2016年3月歌舞伎座『鎌倉三代記』の時姫と『祗園祭礼信仰記 金閣寺』の雪姫で五代目中村雀右衛門を襲名。四国こんぴら歌舞伎大芝居には2年ぶり10回目の出演となる。
◆ 尾上 松緑(おのえ しょうろく) 四代目 音羽屋
1975年2月5日生まれ。初世尾上辰之助(三世尾上松緑)の長男。80年1月国立劇場『山姥』の怪童丸で藤間嵐の名で初お目見得。81年2月歌舞伎座『幡随長兵衛』の長松で二代目尾上左近を名のり初舞台。91年5月歌舞伎座『寿曽我対面』の曽我五郎ほかで二代目尾上辰之助を襲名。2002年5月・6月歌舞伎座『勧進帳』の弁慶、『蘭平物狂』の蘭平ほかで四代目尾上松緑を襲名。四国こんぴら歌舞伎大芝居には9年ぶり4回目の出演となる。
◆ 坂東 巳之助(ばんどう みのすけ) 二代目 大和屋
1989年9月16日生まれ。十世坂東三津五郎の長男。91年9月歌舞伎座<八世坂東三津五郎十七回忌追善>の『傀儡師(かいらいし)』の唐子で守田光寿の名で初お目見得。95年11月歌舞伎座『蘭平物狂』の繁蔵、『寿靭猿』の小猿で二代目坂東巳之助を襲名し初舞台。四国こんぴら歌舞伎大芝居には初出演となる。
◆ 坂東 新悟(ばんどう しんご) 初代 大和屋
1990年12月5日生まれ。坂東彌十郎の長男。祖父は往年の銀幕の大スターだった坂東好太郎。95年7月歌舞伎座『景清』の敦盛嫡子保童丸で初代坂東新悟を名のり初舞台。四国こんぴら歌舞伎大芝居には9年ぶり2回目の出演となる。
◆ 市川 男寅(いちかわ おとら) 七代目 滝野屋
1995年12月27日生まれ。市川男女蔵の長男。祖父は四世市川左團次。2003年5月歌舞伎座『幡随長兵衛』の長兵衛倅長松、『髪結新三』の紙屋丁稚長松で七代目市川男寅を名のり初舞台。四国こんぴら歌舞伎大芝居には初出演となる。
◆ 坂東 亀蔵(ばんどう かめぞう) 三代目 音羽屋
1978年9月16日生まれ。坂東楽善の次男。84年6月歌舞伎座『夏祭浪花鑑』の倅市松で坂東正敏の名で初お目見得。89年2月歌舞伎座『め組の喧嘩』の倅又八で初代坂東亀寿と改名。2017年5月歌舞伎座『梶原平三誉石切』の俣野五郎などで三代目坂東亀蔵を襲名。四国こんぴら歌舞伎大芝居には11年ぶり3回目の出演となる。
◆ 嵐 橘三郎(あらし きつさぶろう) 六代目 伊丹屋
1944年10月22日生まれ。63年3月四世坂東鶴之助(五世中村富十郎)に入門し、大阪新歌舞伎座『花の生涯』の侍で坂東鶴吉を名のり初舞台。坂東竹四郎、中村富太郎を経て、77年10月新橋演舞場で六代目嵐橘三郎を襲名し名題昇進。2013年11月歌舞伎座『仮名手本忠臣蔵』四・七段目の斧九太夫で幹部昇進。四国こんぴら歌舞伎大芝居には12年ぶり7回目の出演となる。
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