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高松-東京 片道8000円 人気の秘密。 (四国新聞 11月26日)

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- 2010年11月26日 四国新聞より -

新たな移動手段で市民権

勢力伸ばすツアーバス

高松-東京間の夜行ツアーバスの利用者が急激な勢いで伸びている。東京まで8千円という格安料金が人気の秘密。県内に登場して5年で利用者は年間3万人を超え、新たな移動手段として市民権を得ている。

ツアーバスは旅行会社が企画し、都市間の移動だけを提供するツアー旅行の一種。高速バスはバス事業者が運行する路線バスで、仕組みは大きく異なる。

ツアーバスは、規制緩和でバスによる都市間移動への新規参入が自由化され、さらに路線バス事業より参入の手続きが簡素とあって、2002年ごろから全国各地で登場。地方と首都圏を結ぶ路線を中心に路線開設が相次いでいる。

県内でツアーバスが初めて登場したのは05年8月。地場の新日本ツーリスト(高松市)が高松-東京間で運行を開始した。

08年12月には全国17路線でツアーバス「キラキラ号」を運行するロータリーエアーサービス(東京)が同路線に参入。現在、両社とも1日1往復の夜行便を運行し、予約方法は主にインターネットや電話で行われている。

ツアーバスが高速バスと大きく違うのは料金。高松-東京間では、ジェイアール四国バス(高松市)と四国高速バス(同)の高速バスが片道1万円(基本料金)なのに対し、ツアーバスは8千円程度と2割も安い。その秘密は「1度に多くの乗客を運べる4列シートの採用などで経費を抑えている」(ロータリーエアーサービス)ためだ。

ツアーバスは、大々的なPRをしていないが、インターネットや使いやすさが広がり、「ホームページさえ開設すれば、全国どこの路線でも、参入半年で一定の利用者がつく」(同社)という。

県内でも利用者は右肩上りで増加。徳島経由の新日本ツーリストの東京線は年間4万人(09年実績)の利用者のうち1万6千人程度が高松からの乗客。キラキラ号の年間利用者数は参入1年の09年に早くも1万5千人を数え、2社合計で3万1千人。同年の高速バスの輸送人員(合計5万8千人)の53%に相当する。

一方、高速バスの利用者数は「ツアーバス参入後も大きく減っていない」(ジェイアール四国バス)といい、ツアーバスの登場でバス利用者のすそ野が大きく拡大したとみられる。

業界団体の高速バスツアーバス連絡協議会(東京)によると、全国のツアーバスの08年の利用者数は約372万人。05年に統計を取り始めて以降、3年間で17倍と急激な伸びを見せ、今年の利用者数は600万人を超える見通し。

県内での今後の動向について、同協議会は「利用者は全国各地で増えており、香川でもさらなる需要拡大が見込める」としている。


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