琴平バス株式会社

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日本経済新聞で「お手伝い旅」が紹介されました。

2024-07-04

MEDIA

こんぴらさんや離島、香川で広まる「お手伝い旅」

香川県で観光地などの仕事を手伝いながらバカンスを楽しむ「お手伝い旅」が人気だ。同県琴平町では6月に民間有志が一斉に受け入れを開始、小豆島のホテルも働き手を募集する。観光協会は離島を舞台にしたプランを企画した。費用を抑えながら旅行できる利点をアピールし、関係人口の創出や人手不足の解消につなげる。

「こんぴらさん」として親しまれる金刀比羅宮(琴平町)のお膝元では、6月後半に5団体がお手伝い旅に参加する7人を受け入れた。宿泊施設やうどん作り体験を提供する「うどん学校」などが、旅先での仕事を仲介するスタートアップ、おてつたび(東京・渋谷)と組んで募集した。

場所や時間にとらわれず働く「デジタルノマド」向けの宿泊施設「Kotori」では3人が参加。2月末に開業した施設のPRを担った。

その一人、岡尾望さんはフリーランスでイラストやデザインを手がけており、Kotoriの予約サイトに載せる観光マップなどを作成した。普段は大阪府在住だが、「地方創生に興味があり、自分の得意分野を生かせる」と応募した。

同じく参加した秋田奈緒生美さんと山下久玲羽さんは大学生だ。秋田さんは大学でノマドワーカーについて学び、Kotoriの取り組みに興味を持った。「入学当初は新型コロナウィルス禍の影響でやりたいことができず後悔があった」と振り返る。島根県や静岡県でもお手伝い旅に参加した。

山下さんは街おこしの魅力を感じて琴平を訪れた。2人は施設運営を手伝いながらSNSでKotoriや琴平の魅力を発信したり、交流イベントを開いたりした。Kotoriを運営する琴平バス(香川県琴平町)の楠木泰二朗社長は「地域の人との交流を通じ、琴平に興味をもってほしい」と狙いを語る。

おてつだびは「各地に気軽に出かけて、地域に入り込むきっかけを作る」として全国で仕事を仲介している。基本的に現地集合・現地解散で、宿泊費はかからない。Kotoriでは1日5時間で10日間働いた場合、5万円の報酬を目安とする。

参加者は費用を抑えながら各地を巡ることができ、受け入れ側は地域の魅力発信や人手不足の解消などにつなげられる。募集の目的や業務内容は細かく示され、ミスマッチが起きないように工夫している。

小豆島の観光地「エンジェルロード」近くの小豆島国際ホテル(香川県土庄町)もおてつだびを通じてお手伝い旅を募集している。観光客が回復し人手不足に悩むなか「人を呼ぶのであれば、この機会に小豆島を楽しんでほしい」と導入を決めた。当初は最長でも2週間程度の短期で募集したが、1ヶ月以上の長期での募集も始めた。

香川県観光協会は日帰りの離島お手伝い旅を主催した。参加者はチャーター便で島に向かい、1時間~1時間半ほど島内の清掃活動や文化財の整備などを手伝う。島ならではのたこめしなどが昼食に提供され好評という。

23年秋には4コースを企画し、交通費や昼食費を含めて料金は5000円以内に抑えた。定員に近い延べ75人が参加するなど盛況で、24年も実施を検討している。お手伝い旅が新たな観光のコンテンツとして定着するか注目されそうだ。

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