琴平バス株式会社

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始まりは緊急事態宣言

2020年から始まったコロナ禍で開始した新サービスであるオンラインバスツアー。
過酷な条件からのスタートだっただけに思い入れは強く、コトバスの名を全国に知っていただくきっかけともなったという意味でも、今ではコトバスの顔とも言える代表的なサービスに成長しました。

ですが、サービス開始までには多くのハードルがありました。
そもそもの始まりは2020年4月7日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて7都府県を対象に発令された緊急事態宣言。その後、対象地域は全国47都道府県へと拡大し、コトバスが企画していたバスツアーもすべて中止を余儀なくされました。
コトバスのバスツアーは毎回参加してくださる常連のお客様もいらっしゃる人気サービスです。そのサービスがストップしてしまうと多くのお客様を失ってしまうかもしれない。それでは会社の存続も危ぶまれるという不安と焦りが社員に広がる中で、何かできることはないかと皆が模索していました。

そんな時期にも、失ってしまうと思っていたお客様から「大変な状況だけど、頑張ってね」と励ましのお電話をいただいたり、事務所への差し入れをいただいたりと、お客様にとっても不安な日々の中で私たちを気遣ってくださる。そのことに心を動かされ、その気持ちに応えるために「お客様に笑顔をお届けしたい」「元気な私たちプランナーの姿を見せたい」と考えたのです。

準備期間はたった3週間

最初の緊急事態宣言が出されてから約3週間後の4月27日。社内でも不安と混乱が拡がる中で、ある社員が提案したのがオンラインバスツアーでした。
ですが、周りからは「旅行をオンライン化して何が楽しいのか」「高齢のお客様にZoomの操作は無理だ」といった否定的な反応ばかり。唯一、社長のみが「すぐにやろう。3日後にテストだ」と賛成し、とりあえず2人だけで新プロジェクトをスタートさせることになりました。

2初回のテストとなるトライアルツアーは5月1日に行われました。まずは社員や近しい社外パートナーの意見を聞くため、過去に行った「伊勢神宮朔日参り」バスツアーの様子をオンラインで見せるという内容でしたが、ここで最初の壁にぶつかりました。「旅行というよりはツアー紹介に近い」という反応が多く、このままでは商品として成立しないと認めざるをえなかったのです。そこで、お客様が能動的に参加している実感を持たせるにはどうしたら良いのか、そしてそこに対価をお支払いいただくためにはどのような工夫が必要か、といったことを議論しました。すでにある写真をスライドとして見せるだけでは「オンラインツアー」と呼べるものにはならない、ということに気づかされたのです。

2その反省から、車窓映像の撮影や中継の準備、現地ガイドのロールプレイなどを行ってツアーの内容をブラッシュアップし、初回のトライアルツアーの一週間後となる5月8日に観光関連事業者・観光業界誌に向けて2回目のトライアルを開催。ここで手応えを得られたことでオンラインツアーの販売が決定しました。5月11日に販売を開始すると県の内外を問わず申し込みがあったことも希望になりました。そして5月12日に県職員・観光関連事業者を対象とした3回目のトライアルで最終調整を行い、最初の企画発案からはわずか3週間後の5月15日に第一回目となるオンラインバスツアーの開催に漕ぎつけたのです。

ついに見出した「ここだけの価値」

バスツアーをオンラインで開催するという誰も経験したことのない企画に対して、社内からの風当たりが強かったのはある意味仕方のないことでした。しかしその逆風に負けじとなんとか開催したトライアルで好評を得られなかったのは、ただ単に実際のツアーを配信しただけで、オンラインツアーとの違いが理解できていなかったからでした。

2そこから「オンラインツアーでしか提供できない価値とは何か」と改めて考え直し、お客様が能動的にツアーに参加できるような仕組みづくりを目指しました。
たとえば事前に現地の商品をお客様にお届けし、当日はそれを食べたりワークショップに参加してもらうことで、現地やお客様どうしのコミュニケーションを促進し一体感を高めることができました。
また、添乗員の台詞や車窓からの映像などによって臨場感を高め、お客様自身が本当にそこにいるかのように感じられる=没入できるような演出を考案しました。
そのような試行錯誤を繰り返し、オンラインだからこそ味わえる体験へとブラッシュアップしていきました。

「没入型」オンラインバスツアーの魅力

そうして行き着いたのが、オンライン完結型ではなく「リアルを感じられる」「将来のリアルに繋がる」という新しい旅のスタイルです。
コトバスではツアーの企画・調整・添乗の仕事をプランナーが一人でまとめて担当することによって、プランナーの思いやツアーの魅力が伝わりやすくなっています。そのためお客様もプランナーに愛着を持ち、リピーターとして何度も参加してくれるのです。

直接語らないと伝えきれない、本来出会えなかった地域の魅力をオンラインで伝えることができるため、地域とのつながりが深いものとなるのが特長。一度行ったら終わりではなく何度も訪れる旅先としてお客さんが足を運びやすくなります。
世界的な絶景のような場所ではなく、より身近でありながらその土地にしかない人々の思いや積み重ねた歴史の魅力を知ることができるのがコトバスならではの提供価値だと考えています。

2オンラインツアー市場はまだ始まったばかりで大きな可能性を秘めています。
コロナ禍が明け、リアルでの移動も可能になった今、オンラインだからこそ提供できる価値を引き続き追求し、新たなサービスを展開していきたいと思います。

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